会社を突然辞める方法・・・何かないか?
私が身をもって体験した話をしようと思います。
前に勤めていた会社で先輩が突然退職しました。
サラリーマンの鑑のように真面目だった先輩が突然会社に来なくなり、
休み始め、そのまま退職…
会社もどうすることも出来ず、残ったメンバーが激務に・・・
もし、あなたが「どうしても会社に行きたくない」、
「今すぐ辞めたい」と思っているのなら
参考にしてみてください。
Contents
会社を突然辞める方法(先輩Oさんの場合)
会社に勤めていると上司の理不尽や得意先の無茶ぶりによって
精神的にも肉体的にもボロボロになってしまうことがあります。
そんなときに思うのが、
「突然会社を辞める方法ないかな・・・?」
「もう行きたくない・・・」
「すぐにでも辞めてやりたい・・・」
このような感情が湧き上がってくるのではないでしょうか?
これから私の先輩の話をしようと思います。
実際に突然会社に来なくなって、そのまま退職していった一つの例です。
私がOJTしてもらった優秀な先輩だった
私が入社した時、素敵な先輩に出会いました。
新卒で入社した自分から見ると、
いかにもキラキラした社会人生活を謳歌している!
そんなタイプの方でした。
「大学生活は人生の夏休み」だとよく言われますが、
当時本当にそうだと思っていて、「社畜生活の始まりだ」と覚悟していたので
その先輩はまさに希望のような存在でした。
私が新入社員の頃、OJTしてもらった先輩が、この「Oさん」。
入社早々、Oさんと同行する日々が始まりました。
Oさんは27歳で期待のエースと言われており、
明らかに社内では一目置かれていて出世コースまっしぐら。
話が上手で、誰からも好かれるような明るい性格。
若手のデキる営業マンという感じで、
シュッとしてこなれたスーツを身に纏っていました。
それでいて社内のムードメーカーだったこともあり、
Oさんのおかげで、同行している私も会社にすぐ馴染むことが出来ました。
先輩が部署異動した
教えることも上手、見ているだけで勉強になる。
Oさんのおかげで私も仕事に慣れて、
早く一人立ちすることが出来ました。
月日は流れ、人事異動の季節。
Oさんは同世代でも出世頭だったので、期待されており
社内でも激務と言われている部署に異動することになります。
その部署は30代~40代のベテランが
毎晩22時や23時まで残らないといけないくらい激務な部署でした。
「これは明らかに試されている」そう話していました。
そこで、より数字を上げたり残業の改善をすることが使命なのだろう。
そんな雰囲気がありましたし、実際そうでした。
ここで、結果を残すことが出来ればOさんの社内での評価は頭2つ分は抜き出る。
そのまま突き抜けることが出来たでしょう。
Oさんも自分になら出来ると自信があったようで
いつものように笑い飛ばして弱気な発言は一切ありませんでした。
不幸なことに異動先の課長がまた曲者。
激務な部署に似合う強面の方でかなり厳しいと有名でした。
「全てを会社に捧げ、尽くしてきた!」そんなタイプです。
異動したOさんに待ち受けていた仕事とは?
Oさんが異動する前、そのポジションには30代で1番のエースと
言われている人(Sさん)が担当していました。
20代ではOさん、30代ではSさんと言われる優秀な営業マンでした。
「出世するだろうな」と言われるような人物です。
Oさんはこの人の後を追いたかったのでしょう。
Sさんも毎日、日が変わるくらいまで当たり前のように仕事し、
朝6時半から会社に来て事務処理をし、
必要であれば休日も出勤していました。
なんとか辛い時期を乗り越え、
そのSさんが他県の営業所に栄転することになったので
その後釜がOさんという訳です。
それもあり、あとを追うには絶好の機会だったという訳です。
期待が重圧に変わる
会社からのOさんへの期待値は、なぜかSさん以上のモノでした。
Sさんがしていた業務にプラスして、
40代営業マンの仕事も少し請け負う事になったのです。
これは、40代の社員の残業を減らすため。
Oさんがすることによりもっと効率化されると予想していたのか
よくわからない仕事配分でした。
「やり過ぎだろ…」私たち若手メンバーは口を揃えてそう言っていました。
しかし、会社からの依頼にOさんが断れるわけもなく。
「やばくないですか?大丈夫ですか?」
そう聞いてもいつものように強気で笑っていました。
そのまま新期がスタートし・・・
「Oさんなら大丈夫だろ…」そう思っていました。
異常なくらいに働いていましたが
なんとかやれているようなイメージ。
Oさんが忙し過ぎて話すことも少なくなり、
半年ほど経ったある日。
先輩が会社に来なくなった
Oさんが会社に来なくなった。
「かぜ?病気になってしまったのかな?」
誰もがそう思っていたのですが、何日経っても会社には来ない。
私が連絡しても返ってこない・・・
Oさんが休んでいる間、膨大な量の仕事は
残されたおじさん社員達と新入社員でフォローをしていました。
まさに地獄絵図でしたね・・・
課長に聞いても体調不良だと言っていました。
休み始めた
ついに1週間経っても現れない。
Oさんの課長は上層部でなにか話していたようだけれども
詳しい話が下の者に降りてくることはありませんでした。
Oさんはそのまま休み続けました。
少しずつ問題が発生し始めます。
Oさんがしていた仕事に穴が見つかり始めたのです。
多忙を極めパンクしたOさんは、1つのタスクをいい加減に処理したり、
中途半端に放置してしまっていた事が分かりました。
得意先からはクレーム、社内処理のミス・・・
次々と発見され、そのカバーにも時間を取られる始末。
Oさんの課はそれぞれの通常業務が追い付かないくらいパンクし、
大変な状況になっていたので、急遽人事異動で新しい人が来ました。
もちろん他課の人間も動員。
そもそも、30代エースのSさんがしていた仕事に業務を追加すること自体おかしかった。
「この会社大丈夫か?・・・」
この事件はかなりの大事になり、
会社に不穏な空気が流れていたのを覚えています。
先輩は会社を辞めた
Oさんは会社を辞めていました。
明確な退職日は不明なのですが、おそらく
退職届から14日を待っていたのだろうと後で知りました。
退職を願い出て14日経てば会社を辞めることが出来るという法律があります。
これを適応させたに違いない。
さらに病院に行って軽度の鬱と診断書をもらい
「会社都合の退職」にしたのかもしれません。
エースだと期待されるあまり、
「仕事を減らしてくれ」
「このままでは無理だ」と言えなかったのか、
プライドが邪魔したのかは当時は分かりませんでした。
後日判明した事実なのですが、
課長に仕事のバランスを考えなおして欲しいと申し出ていたようです。
しかし、返答は「次の人事まで待って欲しい」とのこと。
当時、次の人事まであと半年もあったのです。
結局、Oさんがいなくなったあと1人追加で来たので、
「どうしようもなくならないとこの会社は動かないんだな」
という事が分かり、明日は我が身、この会社はやばいという事が若手の間で噂されました。
あまりの会社の無茶ぶりに優秀な社員がまた1人辞めることになりました。
この仕事の配分はOさんの課長の独断であるのか、会社の意見なのかはハッキリしていません。
会社が隠したい事実だからです。
Oさんの課長は、その後も課長席に居座っていました。
Oさんの退職は、どうやら課長責任にならなかったようです。
闇が深い・・・
まとめ
私の先輩、Oさんの事例で突然会社をやめることが出来る方法を紹介しました。
あなたが激務でどうしようもないくらい疲弊し、
会社も動いてくれない状況の場合、
Oさんのように強硬手段も可能です。
残った社員に迷惑はかけます。
しかし、他の社員がフォローしますし、
会社は本気を出せばすぐに新しい人材を用意できます。
「自分が壊れるくらいなら、
いっそのこと突然辞めてしまった方が良い。」
そう思います。
私はOさんの行動は正しかったと思っています。
あのまま円満退職に運ぼうとしても時間がかかったに違いないし、
そもそもまともに話してもあの状況では辞められなかった可能性もある。
とは言え社会人である以上、覚悟と責任は持つべきなのも事実。
これは最終手段だと思ってください。
仕事の配分が下手な管理職は存在します。
確かにあのまま数年仕事を回し、
売り上げを上げることが出来ればOさんは間違いなく出世することが出来たでしょう。
でもそこが一番の目標であってはならないと私は考えています。
出世ってそんなに大事ですか?
サラリーマンの目標であることは分かるのですが、
もっと大事なものがあるのに、
蔑ろにしていないかという事に目を向けてほしいです。
Oさんのように出世欲が強く、
真面目で期待されている人ほど会社に裏切られた時、潰れていきます。
何のために会社で働いているのか?
どんな手を使ってでも出世することでしょうか?
友人や趣味、家族との時間は取れていますか?
ある程度出世して振り返ってみると、仕事しか思い出のない20代30代40代だったら
寂しいですよね。
どうしようもなくなったら逃げていいと思います。
会社が動かないのなら突然辞めてやりましょう。
自業自得です。社員は道具じゃない。
会社にとって一番大事なものであるはず。
自分にとって何が大事なのかを見極めて、
ワークライフバランスがしっかりとれた社会人生活を送りましょう。